ハッキリ言って通信業界ってちょっとおかしいんですね。
私自身、感覚の問題で最後まで苦しみましたから。
通信業界を渡り歩いているような人は別として、ほとんどは普通の人の感覚で入社します。
それから教育を受けるわけですね。
例えば、お客さん先にお邪魔してその場で既存の契約内容を確認する段階があります。
等々。
そもそもこれらを把握できないと提案ができないからですね。
でも、アポイントの内容から考えると話がかなりズレてるんです、これって。
だって、光回線がなんたらとか言って訪問してきたんじゃなかったでしたっけ?
回線契約状況の確認はともかくとして、その他の項目って関係ありますか?
関係ないんです、実際。
お客さんもここに気付く人と気付かない人がいたりするわけですが、これを現場では”話をずらす”みたいな教え方をするわけです。
そういう教育を受けたときに、
『なるほど!そうやればいいのか!』
ってなる人と
『えっ、なんかそれって嘘じゃないの?』
ってなる人がいます。
私は完全に後者でした。
そして今回のテーマである、通信業界で続けていける営業マンは前者です。
言わなくてももうわかりますね。
そういうタイプの方が向いている業界であり、逆に言えばそういうタイプじゃないと普通は続かない業界です。※もちろん例外はいます
だから通信業界で売れるようになる営業マンは気持ち悪いぐらいみんな似たようなトークをします。
私の場合は性格上、ごまかしや嘘が大嫌いなので、最初は非常に悩まされましたが、考えて考えて考えて独自の道を見つけました。
だから誰とも似ていなかったんでしょう。
『今までいろんな通信会社が来たけど、あんたみたいな人初めてだ』
よくこんな風に言われました。
でもそれは私が特別凄いとかじゃないんです。
周りがおかしいから、当たり前のことをしているだけでそう見られる。
ただそれだけなんです。
でも、人の感覚って本当に怖いなぁと思いました。
慣れ、習慣によって人の感覚は変わるからです。
入社時には至って健全で普通の感覚を持っていた子が、いとも簡単に平気で嘘をつく子に変わっていくのを何人も見てきました。
逆に言えばよっぽど強い信念を持っていないと流されてしまうのが普通と言えるのかもしれません。
私自身、現役営業マン時代はたくさんの部下を抱えておりましたので、自分の信念に基づいた指導をしておりましたが、正直私のやり方を習得するのは難しいと、簡単に売れる嘘トークに流れて行ってしまう子がほとんどでした。
私の指導力が足りなかったのでしょうが、本当に悲しくなりました。
私のやり方は確かに簡単ではありません。
その場しのぎのごまかし通信トークではないからです。
一朝一夕、見様見真似、ただのモノマネはできないからです。
お客さんの業界、お客さんの仕事、経営、会計、社会情勢、そしてもちろん通信の細かな知識。
それらを徹底的に学んだうえで話すからです。
私自身、常に勉強をしていました。
遊びたい盛りの若者には酷な話なのでしょう。
でも、それがまかり通る世界はいいとは思えません
大した努力もせずにお客さんを騙して自分だけが利益を得る。
日本っていつからそんな国になってしまったんだろうとさえ思います。
そんなことが通用しない世界にしたいと思っています。
だから、発信し続けます。
本物だけが選ばれるようになれば、必ず変わります。
資源に限りがある中小企業が本当に意味のあるIT投資ができるようになったり、必要のない通信経費をなくし、本業の設備投資をできるようになれば。
そういう業界にしていきたいと、そう思っています。
そのためにはユーザーのリテラシーを向上させていくことも必要です。
だから、これからも発信し続けます。
通信業界の鬼退治隊長
神矢 鍛治郎
人の出入りの激しい通信業界歴に10年以上在籍し、努力を重ね出世街道を駆け上がり業界を知り尽くすも、顧客の為に本当にやりたいことと、自分が日々やらなければならない仕事とのギャップをぬぐえず限界を感じ、一線から退く。本当に自分が正しいと思える、社会全体、顧客のためになる新たな道を追求し、奮闘している。