『コピー機の営業がしつこい』という情報がネットでも溢れていますが、みなさんの会社にもコピー機営業のしつこい電話がかかってきたりしてますか?”しつこさと熱心さは紙一重”なんてよく言ったりしますが、相手の都合を無視したしつこさはただの迷惑行為でしかありませんよね。私のクライアントでも、過去に何時間も粘られてただ帰ってほしいという一心で最終的に契約してしまったなどというエピソードも聞いたことがあります。
コピー機営業に限らず、しつこい営業を受けるのは誰しも嫌なはずです。
しかし逆に一般的な人間の感覚で言うと、自分がしつこくして相手から嫌われるのも嫌じゃありませんか?
少なくとも私は嫌でした。
ムダに嫌われたくないですからね。
お客さんが全くやる気もなかったり、何のメリットもないとき、普通はそこで商談終了です。
というかヒアリングだけで商談に入りません。
でもしつこいコピー機営業はそう簡単には終わらないんですよね。
相手のメリットや感情よりも、”とにかく売る”ということで頭がいっぱいだからです。
ではなぜそこまでしつこくなれるのか?
そこには一般常識とはかけ離れた世界観が存在するのです。
ちょっとだけ心理学的な話をしますと、人間が行動する原因は大きく分けて2つなんです。
その2つというのは
①快楽を得るため
②苦痛から逃れるため
このふたつです。
快楽を得るというのは、営業で言うなら契約をもらうとか、稼ぐとかそういう類のものですね。
では、苦痛から逃れるとはなんなんでしょうか?
今回のポイントは実はここなんです。
コピー機のしつこい営業の理由です。
コピー機というワードでクローズアップされていますが、OA・通信機器全般に言えると私は思っています。
ビジネスフォンの営業だって、UTMの営業だって、サーバーの営業だって同じです。
相手にメリットもないのにただただ自分の為だけに食い下がる営業は同じですからね。
それでは、本題に入ります。
コピー機をはじめとするOA・通信機器の営業がしつこい理由における”苦痛から逃れる”とは?
その答えは、売れない営業マンが上司から詰められる恐怖から逃れるということです。
詰められるって、そもそも意味わかりますか?
普通の人が普通に生活しているとあまり使わない言葉でしょうが、辞書で引くとこんな風に出てきます。
相手に厳しくせまる。追い込む。追い詰める。「失敗した部下を—・める」
こんなニュアンスです。
業界では”激詰め”なんて言ったりします。
まぁ、営業会社なら契約取れなかったら帰社後に怒られるよねって思う人もいると思います。
が.....
怒られるタイミングは帰ってからじゃないんですこれが。
いつ怒られているかと言いますと.....
お客さん先で怒られています。
実際に通信会社の営業訪問を受けたことのある方ならわかると思うのですが、彼らは目の前でよく電話してませんか?
実はその時に激詰めされていたりします。
『でも、目の前の営業マンは普通に会話していたよ?』
と思われる方もいるでしょう。
ただ、だいたいの場合、目の前で話している営業マンの話と上長が話している内容は嚙み合っていません。
実際は
『あきらめるんじゃねーぞ』とか
『絶対取れよ』とか
『勝手に出るなよ?』とか
色々あるでしょうが、実際はだいたいそんなことを言われてるんです。
正直、この感覚は経験した人間しかわからないと思いますが、通信業界で働く営業マンのほとんどは常に激詰めの恐怖に怯えています。
入社当初は稼ぎたいとか、バリバリの売れる営業マンになりたいとか、そんな思いを持って入ってきます。
しかし、ハッキリ言うと在籍しているほとんどの営業マンが売れていません。
そういう理由で、ほとんどの営業マンは当初の目的を忘れ、怒られる恐怖から逃れることに集中するようになります。
『怒られるって言っても命をとられるわけじゃあるまいし...』
普通はそう思うでしょうが、もう半分洗脳状態なんですよ。
なかなかこれを文字で伝えるのは非常に難しいのですが、とてもわかりやすい動画をYouTubeで発見しました。
経験者は思わず苦笑いしてしまうような内容です。
私自身は動画に出てくる企業とは全く関係ない会社で働いておりましたので全く同じ環境にあったわけではありませんが、この業界は多かれ少なかれ似たような部分はあります。
やはり、言葉で説明するより見てもらう方がわかりやすいと思ったので、みなさんにも見て頂けるようにしました。
買う側の人も、こういう裏側を知っておくことで騙されるリスクを抑えることができますからね。
ちょっと面白おかしいテイストに仕上げている部分もありますが、おおむね本当にこんな感じです。
ブラック企業と戦うハセガワさんという方が作られた動画です。
ハセガワさんは元々、光通信という会社のグループ会社でお仕事をされていたそうで、その経験を動画にされているのだそうです。
もちろんお会いしたこともありませんし、お話したこともありませんが、なんとなくメッセージ性、方向性が私と近いものも感じます。
情報発信のカタチはいろんな手段があるものだと感じました。
一見の価値ありです。
どうでしたか?
本当に常識を超えていませんでした?(^_^;)
でも、これが彼らの常識であり、毎日こういう環境で仕事をしているんです。
簡単に帰るわけがありませんよね?
コピー機の営業がしつこい理由、少し見えたのではないでしょうか?
お気をつけください。
大切なのは、信頼できる業者をしっかりつくっておくこと。
そしてその業者さんと良い関係を続けていくことです。
私は本気で通信機器業界の詐欺的な営業、害でしかないような迷惑営業を業界から撲滅したい。
今日は以上です。
通信業界の鬼退治隊長
神矢 鍛治郎
人の出入りの激しい通信業界歴に10年以上在籍し、努力を重ね出世街道を駆け上がり業界を知り尽くすも、顧客の為に本当にやりたいことと、自分が日々やらなければならない仕事とのギャップをぬぐえず限界を感じ、一線から退く。本当に自分が正しいと思える、社会全体、顧客のためになる新たな道を追求し、奮闘している。