ダブルリースと聞いてピンとくるでしょうか?もしご存じだとしたら、その経験をされたことがあるのかもしれませんね。業界では絶対にNGの、もっともやってはいけないことなんですが、最近なんとなくまた増えてきているように思います。言うまでもなく悪いのはもちろんその業者なんですが、ちょっと問題だなと思うのは、それをやられているお客さん自身が気づいていないということなんですよね。まずはその被害に遭わないように気を付けるべきポイントをまとめておきます。
ダブルリースという言葉から想像がつくかもしれませんが、本当にそのまんまの意味でリースが二重になっていることを言います。
例えば、今現在コピー機のリース契約中だとします。
月々15,000円のリース料で満了まで残り期間が1年だったとしましょう。
そして通信会社の営業マンがきて安くなるという提案を受け、月々13,000円になります!
となったとします。
こういう提案があったとしてもそれ自体は非現実的なわけではなく普通にあり得ます。
話が逸れてしまうので、細かい計算方法の説明は省きますが、通常この提案の場合は残り1年間の残債は処理(解約)されたうえで新しいリースが始まることになります。
この例で言えば元々の月々15,000円の契約がなくなり、月々13,000円の契約に切り替わるという意味です。
今までリース期間の途中で切り替えた経験のある方にとっては当たり前のことですよね?
ところがです。
このダブルリースというのは13,000円のリースに切り替わって2,000円安くなった!と思っていたところに15,000円のリースの請求も来続けるということです。
ダブルの(2つの)リースの請求が来続けるんです。
つまり少なくとも1年間は28,000円の請求が来るということ。
完全に騙されています。
どういう場合に起きやすいかというと。。。。。
ざっくりこんなところでしょうか?
本来業者は物件を入れ替える提案をしたら、特別の約束でもない限り解約手続きまで完遂しなければなりません。
この例で言うと15,000円×12ヶ月分を既契約のあるリース会社に連絡して解約しなければならないということです。
総額で言うと180,000円ということになります。
これを解約しないとどうなるでしょう?
契約者が2重に払うことになるのはわかったと思いますが、業者側の目線で見ると逆に180,000円浮くということになりますよね?
つまり、解約しなかった分業者の利益は増えるということです。
はい、そういうことなんです。
正直、最近はほとんどないと思っておりましたし、普通の業者は絶対にやりません。
しかし、ここ最近相談を頂いたお客様先で何件も立て続けに見てきました。
で、わかったことがあります。
実に巧妙というか、ふざけてるなと。
答えを言うと
お客さんが気付いたら解約する
そういう業者は、たぶんこういうロジックで動いています。
気付かなければそのまま。
あり得ない話ですけど、現実に起こっちゃってます。
知識やモラルの低い業者が増えてきているのを沸々と感じます。
いずれにせよ、そういう業者の存在をこちらの意思で消すことはできません。
まずはできることをキッチリやる。
そうです、確認です。
ちゃんと突っ込めるようにまずは営業マンの説明通りになっているかどうかは確認しましょう。
通信業界の鬼退治隊長
神矢 鍛治郎
人の出入りの激しい通信業界歴に10年以上在籍し、努力を重ね出世街道を駆け上がり業界を知り尽くすも、顧客の為に本当にやりたいことと、自分が日々やらなければならない仕事とのギャップをぬぐえず限界を感じ、一線から退く。本当に自分が正しいと思える、社会全体、顧客のためになる新たな道を追求し、奮闘している。