現役時代、新規のお客さんを訪問すると、リース料金がおかしく(異常に高く)なっている物件の代表格は複合機(コピー機)でした。今まで見た中での最高額は月額78,000円でした。もっと凄い金額になっているお客さんも世の中にはいるのかもしれませんが.....
そのお客さんにとって、その金額がどう見えていたのかはわかりませんが、どのような流れでそうなっていいたのかは想像がつきます。でも真っ当な金額でリースしている人から見たら信じられない金額ですよね?今回はなぜそうなってしまうのかを解説していきます。
複合機に限らず、リース物件は契約期間中に入れ替えれば、よっぽどのことがない限り月額が上がります。
それも、早い時期であればあるほど。
理屈はそんな難しいことでもありません。
残債(残りのリース料総額)が次の契約に乗っかってくるからです。
例えば、月額50,000円(この時点で異常ですが)のコピー機で6年リースの契約があったとします。
まだ25ヶ月しか経っていません。
すると残回数(残月数)は47回(ヶ月)あります。
50,000円×47回は総額で2,350,000円になります。
もし、この時点で入れ替えるとすると、この残債が新しいリース契約の物件代金に乗っかってくるということです。
例えば新たに1,000,000円のコピー機を買おうとすると
1,000,000円+2,350,000円=3,350,000円がリース料金の物件代金となるわけです。
仮に6年リース1.6%でリースしたとすると新しいリース料金は53,600円になります。
リースで入替する際の仕組み、わかりましたか?
リース契約を途中で替えること自体が悪いということではありません。
替えるメリットがある場合もあります。
リースは料金だけを基準にすべきではないとは思います。
ただ、度を越えたリース料金になるのはこれを過度に繰り返すことによって起こります。
そして、それはだいたい業者の都合で新機種が出る度に入れ替えるなどのパターンでしょう。
業者の都合というのは単純で、”売りたい”ただそれだけです。
そこのはもっともらしく入れ替えた方がいい理由が付属してはいるでしょう。
例えば
よく聞く話かもしれませんね。
そして、そもそもですが
カウンターが安くなる=トータルで安くなるとは限りません。
入替時期?よくわかりません。
付加価値は様々です。
たとえば他の項目で削減できる?
NASを付ける?
セキュリティが高まる?
いろんな理由がありますが、他の項目で削減できることとコピー機を変えることは関係ありません。
NASは単体で買った方が安いです。
セキュリティに関しては一理ある場合もあります。
ただ、とにかくそれらはまず第一に、コピー機を交換することがメイン(ありき)の話です。
ハッキリ言って、コピー機をはじめ、OA・通信機器は交換する理由がない中でどう替えるか?を一生懸命考えているんです、営業マンは。
シンプルに言ってしまえばノルマがあるからですね。
替える理由が本当にあるときはリース期間中(満期前)でも替えるメリットはあるでしょう。
しかし、業者の都合で短期間で替え続けると、月額リース料金はほとんどの場合雪だるま式に増えていくだけです。
本当に今、変える必要があるのか?
今一度しっかり見極めましょう。
通信業界の鬼退治隊長
神矢 鍛治郎
人の出入りの激しい通信業界歴に10年以上在籍し、努力を重ね出世街道を駆け上がり業界を知り尽くすも、顧客の為に本当にやりたいことと、自分が日々やらなければならない仕事とのギャップをぬぐえず限界を感じ、一線から退く。本当に自分が正しいと思える、社会全体、顧客のためになる新たな道を追求し、奮闘している。