NTTの歴史と現在

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NTT(日本電信電話)を知らないという方はいないと思いますが、その歴史についても知ってますか?かく言う私も、この業界に携わっていなければ一生知ることもなかったかもしれません。まぁ、あえて知りたいという人がいるとも思えませんが、実はこれも大切な知識になります。なぜなら.......

 

『毎日のようにかかってくる、このNTTの電話は一体何なんだ!?』

 

『なんで一日に何回もNTT代理店から電話をかかってくるんだ?』

 

『そもそもこれって本当にNTT関連の会社なのか?』

 

ネットを見ているとこんな書き込みがたくさんあります。

 

そこを理解するのにNTTの歴史と流れを知ることって実は大事です。

 

要するに、なんでこんな状況になってるのか?を知るということです。

 

私は通信業界に入る際に学びました。

 

とは言え、みなさんは別に知りたくないと思いますし、小難しい話や細かな歴史を把握する必要はありません。

 

現在に至るまでの簡単な流れについてだけお伝えしていきます。

 

NTTの歴史と現在のつながり

まず、NTTは電電公社という国営の組織でした。

 

発足は1952年(昭和27年)、逓信省と電気通信省で行われてきた事業が日本電信電話公社に引き継がれたカタチです。

 

ちょうど敗戦後に占領下から独立した年ですね。

 

少し飛んで

 

その後1985年(昭和60年)に民営化されます。➡日本電信電話株式会社

 

そして1999年(平成11年)にはNTT東日本、NTT西日本、NTTコミュニケーションズと分社化されます。

 

ちょうど携帯電話のiモード(中年以上しか知らないと思いますが)というサービスが始まったのもこの年です。

 

そして、分社化、子会社化が加速し、NTT-ME等の子会社、委託会社が発足していきます。

 

携帯電話は普及していきましたが、その逆に固定電話の収益が上がることはなくなり、合理化の道を辿っていく感じです。

 

インターネットの普及もちょうどこの頃から(正確にはもう少し前)から始まっていくわけですね。

 

ここもまた細かいことは抜きにして、重要なことは委託、アウトソーシングの流れが加速したということです。

 

それに伴い、NTT自体は人員減の方向へ。

 

子会社を含め、とにかくアウトソーシング、合理化の道をたどることとなります。

 

だいぶ端折った説明になってしまいますが、そういった流れの中でNTTの職員が直接行う業務は大幅に減っていきます。

 

例えば、光回線を新規で引き込むとします。

 

NTTの総合窓口に電話しても、出るのは子会社の人だったり、実際工事に来るのも協力会社だったりするわけです。

 

それが良いとか悪いとかの話ではなく、そういう体制になっているということです。

 

では、法人さんをはじめとする事業者さんに営業に来るのは誰なのか?という話ですね。

 

NTT自体、全く職員がいないというわけではありませんから、実際に本体の職員が営業担当としてついている場合もあります。※かなり少数で限定的

 

しかし、ほとんどがそうではありません。

 

NTT本体の職員だけでは回り切れないということを前提に民間の会社と提携しているんですね。

 

その種類は専売店、特約店、委託店、代理店というようにいろんなカタチがあります。

 

ユーザーから見てわかりづらい時代

単純に、エンドユーザーさんから見たとき大切なのは『どれが本物なのか?』という話です。

 

結論から言えば、どれも本物ではありません。

 

全部ニセモノだから信じるなという意味ではないのですが、NTTではないのです。

 

まずはそこを前提に抑えておかなければいけません。

 

NTTから直接電話でアポイントの連絡があるというようなことは今はほぼないと言っていいでしょう。

 

全部が全部とは言いませんが『NTTの~』とかかってくる電話はほぼ、民間会社の営業電話だと思って差し支えありません。

 

NTTから直接電話がかかってくるのは直担当がいる場合か、ご自分で何か申し込まれたときの折り返しや打ち合わせの電話ぐらいしかありません。あとは別記事でご説明する業務委託会社というのがありますが、その際はNTTとして電話がかかってきますので、お客様から見ると直接NTTからの電話のように感じます。そして制度上はNTTからの電話ということになります。

 

各会社のポジションと役割については別途お伝えしますが、『NTTの委託を受けて電話をしている』などということはまずないと覚えておいて下さい。

 

NTTとしても、誤認させるような営業トークについては比較的厳しく取り締まっているため、そういった業者はそれとなくそう誤認させるようなトークを使います。

 

ハッキリ言うと、とても巧妙です。

 

嘘はついていないけど、あえてそう相手が信じるように、誤認するように話していると言えばわかりやすいでしょうか。

 

アウトソーシングの流れが加速し、NTT自体が外部の民間会社と提携するパートナー制度が普及したのは事実です。

 

ただ、それを悪用したり、NTTと誤認させるような業者が増えていることも事実。

 

そういった中で、自社をしっかり守っていくには、見極める知識・チカラが必要です。

 

今後、さらに細かな知識もお伝えしていきますが、なぜこんなに代理店が多いのか、NTTから直接連絡がないのか?についてはご理解いただけたのではないかと思います。

 

 

 

 

 

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神矢 鍛治郎

通信業界の鬼退治隊長

神矢 鍛治郎

人の出入りの激しい通信業界歴に10年以上在籍し、努力を重ね出世街道を駆け上がり業界を知り尽くすも、顧客の為に本当にやりたいことと、自分が日々やらなければならない仕事とのギャップをぬぐえず限界を感じ、一線から退く。本当に自分が正しいと思える、社会全体、顧客のためになる新たな道を追求し、奮闘している。